頭痛薬の使い方
頭痛の薬のポイント
- 頭痛の薬は、2タイプに分けられる
① 頭痛が起こった時に飲む薬
(とんぷく薬、トリプタン製剤、レイボー)
② 頭痛を予防する薬 - 週に2-3回の頭痛を感じたら「頭痛を予防する薬(予防薬)」を毎日飲む
- 頭痛がなくなったら、予防薬は中止してOK
- しかし、予防薬は半年間しっかり飲んでから徐々に中止した方が、頭痛が治りやすいので、予防薬はすぐにやめない方が良い
- 効いてない予防薬は、飲まなくてOK
頭痛のとんぷく薬(=痛くなりはじめに飲む)
- 頭痛の時に、「とんぷく薬」を使用
- とんぷく薬=痛み止め
- とんぷく薬は、どれを飲むか?よりも、「頭痛を感じたら早く飲む」ことが大切
- 代表的なとんぷく薬
– ロキソニン・ロキソプロフェン
– カロナール・アセトアミノフェン
– SG顆粒
– イブ・ブルフェン
– ジクロフェナク・ボルタレン
– ランツジールコーワ3錠
– ナイキサン3錠 - とんぷく薬は、効き方が人それぞれ
→どれが効くかは使ってみないとわからない - 1番効く人が多いのは、「SG顆粒」
- ロキソニンが効かない人でも、SG顆粒が有効の人が多い
- とんぷく薬がいずれも無効な人は、「トリプタン製剤」か「レイボー」を使う
- とんぷく薬やトリプタン製剤をたくさん飲むと、「薬物乱用頭痛=治りにくい頭痛」に悪化する
- 頭痛の回数が多い(週に2-3回以上)場合は、予防薬を飲んだ方が良い
トリプタン製剤とレイボー(=痛くなりはじめに飲む)
- とんぷく薬+トリプタン製剤+レイボー、を同時に飲んでも良い
- トリプタン製剤は、早めに飲んだ方が効く
→理想的には、「頭痛が起こりそうなとき」に飲んだ方が効く - トリプタン製剤一覧(先発品・ジェネリック)
イミグラン(錠・点鼻・皮下注射)= スマトリプタン
マクサルト = リザトリプタン
レルパックス = エレトリプタン
ゾーミック = ゾルミトリプタン
アマージ = ナラトリプタン - トリプタン製剤の副作用は、吐き気・ふらつき、など
- トリプタン製剤は、先発品(約300円)の方が、後発品(約100円)よりも効く人が多い
- 先発品が効けば、同じ成分の後発品へ変更し、コスパを良くする
- レイボーは、トリプタン製剤よりも副作用が少ない
- トリプタン製剤を飲みすぎる方が、とんぷく薬を飲みすぎるよりも、薬物乱用頭痛になりやすい
- トリプタン・とんぷく薬をたくさん飲む人は、予防薬の使用が望ましい
頭痛の予防薬(=毎日飲む薬)
- 頭痛の予防薬で、国内で最も使われる薬は、
1.バルプロ酸 = デパケン
2.トリプタノール = アミトリプチン
3.ミグシス = ロメリジン
4.プロプラノロール = インデラル
5.トピナ = トピラマート
上記の1-5の薬は、同時に飲んでOK - 海外では、トピナが使われることが多い
- 無効時は、ステロイド治療、CGRP製剤を使う
- CGRP製剤は、高額(月2-3万円)だが、1番効くと言われている
バルプロ酸
- 片頭痛の予防薬、とてもよく効く、1番最初に使われることが多い
- バルプロ酸は、とても良く効く片頭痛薬として、世界中で評価が高い
- 大人ならバルプロ酸は、夕200mgから開始
→無効なら、朝100mgを追加
→無効なら、医師と相談してさらに追加 - バルプロ酸は、最大600-1000mgまで飲める
- バルプロ酸を飲んでいる時は、妊娠しないように気をつける
(胎児によくないことが起こるリスクあり)
トリプタノール
- 片頭痛の予防薬、とてもよく効く
- トリプタノールは、大人の頭痛、子供の頭痛、女性の頭痛、のいずれでもよく使われる
- 副作用は、眠気なので、夜(夕食後・眠前)に飲む
- トリプタノールは、10歳なら1錠(10mg)、成人なら7.5錠(75mg)飲める
- 子供の場合は、0.25錠、0.5錠くらいから開始することもある
- 大人なら、トリプタノールは最大で、75mgまで飲める
ミグシス
- 片頭痛の予防薬
- 一般のクリニックでもよく処方される頭痛薬
- 子供は1日2錠、大人は1日4錠
- 小学生でも1日4錠飲みます
プロプラノロール
- 片頭痛の予防薬、起立性調節障害でも使われる
- 喘息があると使いにくい
- リザトリプタン(マクサルト)と同時に飲んではいけない
トピナ
- 海外では、頭痛に1番効く薬と言われている
- 日本人でも、もちろん頭痛の予防効果は高い
CGRP製剤(注射)
- 頭痛に1番効く最新の治療薬
- 1度打つと、1ヶ月の間、効果は持続する
- 月3万円くらいかかる治療
- エムガルティ、アジョビ、アイモビーグ、の3種類あり
- 効き目は人によって違う
- 予防薬を3ヶ月以上飲んでも頭痛が治らない方に最適