【ここまでわかった】手のシミ治療の最前線│医学論文で正しい知識

手の若返りでは、注射、静脈治療、レーザー治療が主体です。

特に、Qスイッチレーザーは、手早く手や顔のシミを取ることができます。

– シミ治療の料金表 –

 

手のシミ治療と若返り

手の若返り治療は、既に研究されつくされています。

シワが気になる場合は、ヒアルロン酸注入。

シミが気になる場合は、Qスイッチレーザー、IPL。

血管が気になる場合は、小さい血管ならIPL、大きい血管なら『手の血管治療(ハンドベイン治療)』です。

手の若返り治療

  1. 注射剤
  2. ヒアルロン酸(HA)
  3. ポリ-L-乳酸(PLLA)
  4. カルシウムヒドロキシアパタイト(CaHA)
  5. 脂肪の移動
  6. 背側手静脈治療
  7. 硬化療法
  8. 静脈内血管アブレーション
  9. 静脈切除術
  10. 表面ケミカルピーリング
  11. レーザー、光、およびエネルギーデバイス
  12. Qスイッチレーザー
  13. IPL
  14. 光線力学療法(PDT)
  15. 非アブレイティブ・フラクショナルレーザー
  16. アブレイティブ・フラクショナルレーザー

Fabi SG,  Hand rejuvenation: a review and our experience. Dermatol Surg. 2012;38(7 Pt 2):1112–1127

ヒアルロン酸注入

手のシワにヒアルロン酸を注入してハリを出す方法

効果は、6-9ヶ月継続します。

手に対するヒアルロン酸の効果は、6-9ヶ月継続する.

Sadick NS,  J Cosmet Laser Ther 2008;10:237–41.

Qスイッチレーザー

皮膚のメラニンをレーザーで分解する方法

Qスイッチレーザーは、『太陽の光や紫外線による手のシミ(=老人性色素斑)』に、とても有効です。

Qスイッチレーザーの1-2回の照射で手のシミが除去できます

また、Qスイッチの波長は、ルビー・アレキサンドライト・ヤグ、のどれでも構いません。

波長の選択は、医療機関ごとの得意なやり方で行われることが一般的です。

The majority of epidermal pigmented lesions can be removed in one to two treatment sessions with Q-switched lasers.

Fabi SG,  Hand rejuvenation: a review and our experience. Dermatol Surg. 2012;38(7 Pt 2):1112–1127

IPLレーザー

『IPL』とは、『インテンス・パルス・ライト』のことです。

IPLのメリットは、ダウンタイムなく、シミと血管の両方を同時に治療できることです。

これは、様々な波長の光を使えるからです。

手のシミと細かい血管に対するIPLは、3-4週間毎に行い、合計3-4ヶ月できれいになります。

IPLによる手の若返り治療は、この20年程の間、さかんに行われてきた歴史ある治療です。

色が白いと短い波長を使い、色が黒いと長い波長を使います。

ルミナスM22のデータが豊富です。

  • 皮膚が白い程、短い波長を推奨
  • 皮膚が黒い程、長い波長を推奨
皮膚のタイプ 特徴 推奨する波長
常に赤くなり、決して皮膚色が濃くならない 560 nm
常に赤くなり、その後少し皮膚色が濃くなる 560 nm
時々赤くなり、必ず皮膚色が濃くなる 560 nm
決して赤くならず、必ず皮膚色が濃くなる 590 nm
皮膚色がとても濃い 695 nm
黒人 755 nm

 

紫外線による手のシミに対して、3-4週間毎に、合計4回のIPL治療を実施したところ、すべての患者で肌質の改善が見られた.

Goldman A, J Cutan Med Surg 2008;12:107–13.

手のピーリング

手にペースト状の薬剤を塗って、表面の皮膚を溶かして剥がして入れ替えていく方法

ピーリングに使われる薬剤は、グリコール酸・サリチル酸・トリクロロ酢酸、が多いです。

日本人の肌質には、グリコール酸が安全で使いやすいと言われています。

サリチル酸では、角層のみを溶かすサリチル酸マクロゴールが使いやすいです。

一方で、サリチル酸エタノールはサリチル酸中毒のリスクがあります。

このように、手のピーリングは世界的に行われています。

手の光老化を改善するために、50%サリチル酸ペーストで治療する.

Swinehart JM.  J Dermatol Surg Oncol 1992;18:495

広い範囲にサリチル酸のピーリングを行うときは、サリチル酸中毒に注意して行う.

Fischer TC, J Eur Acad DermatolVenereol 2010;24:281–92

ノンアブレイティブ・フラクショナルグレーザー

手の皮下組織を、意図的に『やけど』させ、新しいコラーゲンを再生させる方法

ノンアブレーティブ・フラクショナルレーザー

2003年に初のフラクショナルレーザーが発売されました。

現在は、1550 nm のエルビウムレーザーを用いる事が一般的です。

  • 第1世代は、1927 nm ツリウムレーザー
  • 第2世代は、1550 nm エルビウムレーザー

 

機種 メーカー
Laser RF ルミナス社

コラーゲン産生を刺激して肌のきめや外観を改善しようとする場合は1,550nmの波長が好ましい.

Fabi SG,  Hand rejuvenation: a review and our experience. Dermatol Surg. 2012;38(7 Pt 2):1112–1127

アブレイティブ・フラクショナルグレーザー

アブレイティブ・フラクショナルレーザーとは、CO2レーザーの事を指します。

ニキビ跡に使う事が多いです。

機種 メーカー
CO2 エボリューション ルートロニック社
キャンデラ社
DEKA社