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健診で見つかる肝機能障害

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健診で肝機能障害と言われたら、肝機能の改善を試みるとともに、重症の病気を除外することが大切です。

肝機能障害の原因として多いものは、脂肪肝、アルコール、薬などの副作用です。

 

  1. 脂肪肝・アルコール
  2. 薬やサプリメントの副作用
  3. 感染症
  4. 免疫の病気
  5. 胆のう、胆管、膵臓の病気
  6. 血管の病気

 

肝臓の感染症

肝炎ウィルスの他に、EBウィルス、サイトメガロウイルス、などがあります。

最も除外するべきウィルスは、B型肝炎とC型肝炎ウィルスです。

 

肝臓の免疫の病気

肝臓の免疫の病気は、『自分で自分の肝臓を攻撃する病気』です。

抗体検査をすることによって検出し、免疫を抑制する薬を使うこともあります。

 

自己免疫性肝炎

抗核抗体が陽性であれば自己免疫性肝炎を疑います。

その他、ALTが上昇することが多いです。

確定診断の方法は、肝生検です。

治療はステロイド・免疫抑制です。

難病のため中等症以上は、医療費助成の対象となります。

 

原発性胆汁性胆管炎

抗ミトコンドリア抗体が陽性であれば、原発性胆汁性胆管炎を疑います。

その他、ALPとγGTPが上昇することがあります。

治療は、ウルソが主体です。

高脂血症の管理を行う場合もあります。

 

 

免疫が原因による肝臓の病気

 

  1. 自己免疫性肝炎(AIH)
  2. 原発性胆汁性胆管炎(PBC)
  3. PBC-AIHオーバーラップ症候群
  4. 原発性硬化性胆管炎(PSC)
  5. IgG4関連

 

 

 

自己免疫性肝炎の診断基準

 

自己免疫性肝炎の診断基準

  1. 他の原因による肝障害が否定的
  2. 抗核抗体陽性あるいは抗平滑筋抗体陽性
  3. IgG高値(基準上限値の1.1倍以上)
  4. 組織学的に interface hepatitis や形質細胞浸潤が見られる
  5. 副腎皮質ステロイドが著効

典型例:①を満たし、②-⑤のうち3項目以上を認める.

非典型例:①を満たし、②-⑤のうち1項目以上を認める.

自己免疫性肝炎(AIH)診療ガイドライン, 2016