エクソソーム治療│脳梗塞・パーキンソン病・美肌

エクソソームとは?

エクソソームとは、細胞同士を行き来する伝達物質のひとつです。

このような方におすすめです
  • 若々しくなりたい
  • 眠りが浅い
  • シミ・シワが気になる
  • 階段の昇り降りがつらくなった
  • 肌にハリがなくなってきた
  • 肌のたるみが気になる
  • 風邪をひきやすくなった
  • 肌質を改善したい
  • 体がだるい

 

 

エクソソーム製剤の種類

治療に使われるエクソソーム製剤は、ヒトの体と相性の良い、ヒト由来の製品となります。

どの組織から抽出されたかで用途が違ったり、効果が異なったりします。

美容分野では、主には、脂肪、臍帯(さいたい=へその緒)、羊膜、の3つの組織由来の製品が使われることが多いです。

  • ヒト脂肪幹細胞由来培養上清液 → 脂肪
  • ヒト臍帯幹細胞由来培養上清液 → へその緒
  • ヒト羊膜幹細胞由来培養上清液 → 羊膜

 

脂肪由来のエクソソーム製剤は、肌治療に使われることが多いです。最も汎用性が高く、外用(塗り薬)として使ったり、ダーマペン・ポテンツァなどの治療と併せて使っている医療機関もあります。

臍帯由来のエクソソーム製剤は、点滴治療に使われます。代謝を高め、NMN点滴と同じイメージで点滴されることもあります。

羊膜由来のエクソソーム製剤は、傷跡の治療に使われます。

 

脳梗塞・パーキンソン病に対するエクソソーム治療

エクソソームは、脳梗塞やパーキンソン病に使われています。

 

脳梗塞で損傷した脳細胞や、パーキンソン病で障害された脳細胞は、通常の経過であれば、元通りにはなりません。

現代の保険診療の範囲内の医療水準では、脳梗塞の後遺症や進行したパーキンソン病には、有効な治療はないとされています。

 

現在、エクソソームの研究が進み、障害された細胞を再生する効果があることがわかってきており、臨床応用されています。

しかし、今の段階では保険適応はなく、自費治療となってしまうのが現状です。

 

当院でも、非常に需要が多いと感じており、一刻も早く患者様にお届けする治療として準備を進めています。

 

*間葉系幹細胞=mesenchymal stem/stromal cell (=MSC)

 

脳梗塞・パーキンソン病のエクソソーム治療

  1. 損傷した脳細胞の回復
  2. 脳梗塞の後遺症の改善
  3. パーキンソン病の症状の改善
  4. アンチエイジング効果
  5. 肌の再生
  6. 心筋梗塞からの回復

エクソソームには、損傷した脳細胞を回復させたり、アンチエイジング効果があることがわかってきました。

 

エクソソームの効果│脳細胞の再生・アンチエイジング

間葉系幹細胞由来のエクソソームは,細胞分裂の促進作用に加えて,抗アポトーシス作用,抗炎症作用,免疫抑制作用によって周囲の組織の二次的な損傷を防止することで,損傷組織の回復を促進する.

その効果は,皮膚,肝臓の再生,脳梗塞や出産時の低酸素状態による脳の損傷からの回復,心筋梗塞からの回復など,多くの疾患への応用が見込める.

西田, エクソソームが築く次世代の医療, 実験医学 34(9): 1390-1396, 2016

 

脳梗塞に対するエクソソーム治療のエビデンス

脳梗塞に対するエクソソーム治療は、2020年までに約13論文が発表されています。

エクソソームを投与するタイミングは、脳梗塞の血流再開直後や、3 – 24時間後、3 -5 日後など、さまざまです。

慢性期の脳梗塞に対する効果は、現在はきちんとしたものは出ていないというのが現状です。

しかし、神経再生の効果(神経細胞の再生・軸索の延長・血管の再生)があるエクソソームは、慢性期でも治療効果が期待できます。

 

最近では、ゆっくり悪化していく神経の難病(筋萎縮性側索硬化症、多発性萎縮症、パーキンソン病、アルツハイマー病)に対するエクソソーム治療が、関心を集め、研究されるようになってきています。

Mayoクリニック(米国の有名病院)からも、論文が掲載されるようになってきています。

 

参考│
Yuji U, Pleiotropic Effects of Exosomes as a Therapy for Stroke Recovery, Int J Mol Sci. 2020 Sep 20;21(18)

・Nathan P Staff, Mesenchymal Stromal Cell Therapies for Neurodegenerative Diseases. Mayo Clin Proc. 2019, 94, 892-905.

エクソソームの材料と種類│骨髄・間葉系幹細胞

  1. 脂肪
  2. ヒト臍帯血(へその緒)
  3. 羊膜
  4. 骨髄
  5. 尿

エクソソームは、どの細胞から取り出したのか?で種類が違います。

脳梗塞治療で最も使われるエクソソームは、『骨の中(骨髄:こつずい)から作られたエクソソーム』です。

その他にも、『へその緒に残っている血液から作られたエクソソーム(=ヒト臍帯血由来エクソソーム)』も使われます。

 

 

エクソソームを作る材料│専門家向け

 

脳卒中治療で使われるエクソソーム│骨髄・臍帯血由来が多い

13論文のシステマティックレビュー

脳卒中治療で使われるエクソソーム:

  1. 骨髄の間質細胞(8論文)
  2. ヒト臍帯血の間葉系幹細胞(2論文)
  3. 脂肪由来間葉系幹細胞(1論文)
  4. 尿由来の幹細胞(1論文)
  5. ラット脂肪由来幹細胞(1論文)

Yuji U, Pleiotropic Effects of Exosomes as a Therapy for Stroke Recovery, Int J Mol Sci. 2020 Sep 20;21(18)

 

 

 

 

 

大学病院でのエクソソーム治療

順天堂大学病院は、脳梗塞やパーキンソン病に対するエクソソーム治療を、セルソース社と共同研究しています。

これは、 グリア細胞由来のエクソソームを脳梗塞の後遺症がある患者さんへエクソソーム治療が効果的であることを示す研究でもあります。

 

順天堂大学病院は、天皇陛下の心臓の手術を行った病院としても知られており、国内トップクラスの病院です。

このような国内大手の大学病院でも、関心を集めた治療であると言えます。

 

その他にも大阪大学でエクソソーム治療についての研究がなされています。

 

 

参考│

・Nana Tan, Mesenchymal stem cell therapy for ischemic stroke: Novel insight into the crosstalk with immune cells, Front Neurol, 2022 Nov 8;13