健診で肝機能障害と言われたら、肝機能の改善を試みるとともに、重症の病気を除外することが大切です。
肝機能障害の原因として多いものは、脂肪肝、アルコール、薬などの副作用です。
- 脂肪肝・アルコール
- 薬やサプリメントの副作用
- 感染症
- 免疫の病気
- 胆のう、胆管、膵臓の病気
- 血管の病気
肝臓の感染症
肝炎ウィルスの他に、EBウィルス、サイトメガロウイルス、などがあります。
最も除外するべきウィルスは、B型肝炎とC型肝炎ウィルスです。
肝臓の免疫の病気
肝臓の免疫の病気は、『自分で自分の肝臓を攻撃する病気』です。
抗体検査をすることによって検出し、免疫を抑制する薬を使うこともあります。
自己免疫性肝炎
抗核抗体が陽性であれば自己免疫性肝炎を疑います。
その他、ALTが上昇することが多いです。
確定診断の方法は、肝生検です。
治療はステロイド・免疫抑制です。
難病のため中等症以上は、医療費助成の対象となります。
原発性胆汁性胆管炎
抗ミトコンドリア抗体が陽性であれば、原発性胆汁性胆管炎を疑います。
その他、ALPとγGTPが上昇することがあります。
治療は、ウルソが主体です。
高脂血症の管理を行う場合もあります。
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免疫が原因による肝臓の病気
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- 自己免疫性肝炎(AIH)
- 原発性胆汁性胆管炎(PBC)
- PBC-AIHオーバーラップ症候群
- 原発性硬化性胆管炎(PSC)
- IgG4関連
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自己免疫性肝炎の診断基準
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自己免疫性肝炎の診断基準
- 他の原因による肝障害が否定的
- 抗核抗体陽性あるいは抗平滑筋抗体陽性
- IgG高値(基準上限値の1.1倍以上)
- 組織学的に interface hepatitis や形質細胞浸潤が見られる
- 副腎皮質ステロイドが著効
典型例:①を満たし、②-⑤のうち3項目以上を認める.
非典型例:①を満たし、②-⑤のうち1項目以上を認める.
自己免疫性肝炎(AIH)診療ガイドライン, 2016