うつ病の診断と治療

趣味や休みを楽しめなくなったら、うつ病かもしれません。

うつ病は、診断するための基準があります。

この診断基準は、多くのお医者さんが同じ判断になるように作られた基準ですが、実際のうつ病の診断は、精神科の先生や心療内科の先生、メンタルクリニックの先生が行います。

 

 

うつ病の診断

  1. 毎日、気分が落ち込む
  2. ほとんどすべてのことに興味がない

これらの基準が2週間以上、毎日続くことが条件となります。

一時的な気持ちではうつ病の診断とはなりません。

 

適応障害と紛らわしい

適応障害(てきおう・しょうがい)は、『ストレスの元に対して、過剰に落ち込んだり、不安がる病気』です。

適応障害が悪化すると、うつ病や不安症などの病気に発展することがあります。

 

適応障害は、心理社会的ストレスに対して、感情や行動面の症状を来した病態

 

適応障害の患者さんはとても多いです。

精神科・メンタルクリニックに受診する人のうちの 5 – 20% は適応障害と言われている程、たくさんいます。

 

  1. ストレスと思うできごとから3ヶ月以内に発症
  2. ストレスの大きさに対して、悩みの度合いが大きく、仕事に支障が出る
  3. ストレスがなくなったとしたら、半年以内に症状が良くなる

 

適応障害の治療は、やはりストレスの元を取り除くことです。

さらに不安やうつ症状があれば薬の治療です。

 

 

うつ病の治療薬

主にはSSRIという薬の治療となります。

以前はパキシル、現在ではジェイゾロフト・レクサプロ・トリンテリックス、などが使われます。

精神科・メンタルクリニック・心療内科の先生の治療範囲となります。

  • トリンテリックス
  • ジェイゾロフト
  • レクサプロ
  • サインバルタ
  • トレドミン
  • リフレックス

 

SSRIは、強迫性障害などにも使われます。

強迫性障害の適応のあるものは、フルボキサミン(デプロメール・ルボックス)、パキシル、です。

 

強迫性障害の診断・治療

強迫性障害の人は、『異常に手を洗う人』『ドアノブを触れない人』と考えるとシンプルです。

  1. 異常に手を洗う(潔癖症)
  2. ドアノブを触れない(潔癖症)
  3. カギを何回も閉める
  4. 扉をピッタリ閉める
  5. スリッパなどを揃えないと気が済まない

その他にも、不吉な数字(例4・9)を嫌う、儀式的な行為(同じ服装・髪型など)をする、などがあります。

 

強迫性障害は、厄介なことに、約半数の人が、続けてうつ病になります。

逆に、うつ病の人は、強迫性障害がベースにあるのかもしれません。

 

強迫性障害の治療は、SSRIが主体です。

SSRIは、フルボキサミン(デプロメール・ルボックス)、パキシル、が保険適応となります。

それで効かない場合は、保険適応外で下記の治療の併用があります。

・クロミプラミン(アナフラニール)

・リスペリドン(リスパダール)

・エビリファイ(アリピプラゾール)