【皮膚で疑う】新型コロナウィルスの皮膚症状│しもやけ│じんましん│赤いブツブツ

新型コロナウィルスを発症すると皮膚の症状が出ることがあります

新型コロナウィルスの皮膚炎のパターンは、赤い小さなブツブツ、しもやけ、じんましん、です。

重症になると、赤い網目模様の皮膚炎の症状が出ます。

新型コロナウィルスの皮膚炎パターンを知っておくと、咳や熱のない軽症の感染に気付いて、早めにPCR検査、早めの治療を受けることができる可能性があります。

また、早めに自宅待機や隔離となれば、感染拡大を未然に防ぐことにもつながります。

 

新型コロナウィルスの皮膚症状

新型コロナウィルスの皮膚症状には、いくつかのパターンが報告されています。

主には、

  1. 赤い小さなブツブツ
  2. しもやけ(指先・足先)
  3. じんましん

があります。

他にも、『皮膚に大きな赤い網がかかったような感じ』の皮膚パターンも報告があります。

網目模様は重症の時に出るため、その頃にはもう新型コロナウィルス感染症の診断がついている事が多いです。

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COVID19の皮膚パターン(医療者向け)

COVID19の皮膚病変は、斑状丘疹発疹と網状病変が多い

新型コロナウィルス感染症での皮膚病変のパターンで最も多いのは、斑状丘疹発疹と網状病変です。

じんましん・斑状丘疹発疹は、薬疹や他の病気でも見られるため、これだけでCOVID19感染とは言えません。

網状病変と皮膚壊死は、重症例で認められるため、これらの皮疹出現時には、もうCOVID19の診断がついていることが多いです。

しもやけパターンも、感染初期には見られません

ですので、皮膚病変から新型コロナウィルス感染症を疑うのは、ごく限られたケースになります。

皮膚パターン 割合
しもやけ 19%
小胞 9%
じんましん 19%
斑状丘疹状発疹 47%
網状病変 47%
皮膚壊死 6%

C. Galván Casas: British Journal of Dermatology, 183, 71–77, 2020)

COVID19の皮疹で最も多いのは、斑状丘疹状発疹である.

Singh H: Cutaneous Manifestations of COVID-19: A Systematic Review. Adv Wound Care, 2020 Oct 19

 

新型コロナウィルス感染症の皮膚病パターン

新型コロナウィルスの皮膚病変 375例の解析.

(a)(b) しもやけパターン

(c) 小胞パターン

(d) じんましんパターン

 

 

(a) 斑状丘疹状発疹パターン(病変は毛包周囲)

(b) 丘疹パターン

(c) 先端丘疹(多形紅斑様)パターン

(d) 網状病変パターン

C. Galván Casas: British Journal of Dermatology, 183, 71–77, 2020

イリノイ州シカゴからの報告.

皮膚病変を起こすメカニズムは、ウィルスが血管炎を起こす場合と、ウイルスが直接皮膚に関与する場合がある.

① 斑状丘疹状発疹パターン
② じんましんパターン
③水疱性発疹パターン
④点状出血パターン
⑤しもやけパターン
⑥網状病変パターン

Michael Gottlieb: Am J Emerg Med, Sep;38(9): 1715-1721, 2020

 

皮膚症状を見つけたのはイタリアの医師

イタリアの皮膚科医が、COVID19の皮膚病変を発見した

COVID19の皮膚症状についての報告は、現時点では実はあまり多くはありません。

2020年3月、イタリアの皮膚科医が、コロナ病棟の多くの患者に、赤いブツブツや、じんましんのような症状が出ていることに注目し、『コロナは皮膚にも影響を与えるのでは?』と調査され、発表されました。

これまでCOVID19の皮膚所見に関する報告はなかった.

88人の患者のうち、18人の患者(20.4%)に皮膚症状を認めた.

S. Recalcati: JEADV 34, e210–e240, 2020

皮膚病変の判断は難しい

治療薬による薬疹なのか、COVID19の皮疹なのか、わかりにくい
じんましんと斑状丘疹状発疹は、薬疹でも出ます。
ですので、コロナウィルスに対する強い治療で起こった薬疹なのか、コロナウィルス自体の症状なのか、判断が難しいです。

結局、コロナウィルス感染症を疑ったらPCR検査という流れは同じです。

蕁麻疹および斑状丘疹状病変のほとんどは、一般的であり、多くの異なる原因がある可能性があるため、診断にはあまり役立たない可能性がある.

C. Galván Casas: British Journal of Dermatology, 183, 71–77, 2020

しもやけパターンは、感染初期には見られない

しもやけパターンは、COVID19感染の後半に見られます

しもやけパターンをきっかけに、COVID19の感染を疑うというケースは実際には少ないと思われます。

しかし、COVID19の感染初期に出るという報告もあり、その時は感染を疑うきっかけになり得ます。

しもやけ病変は、COVID19の感染後期に現れることが多い.

373例のうち10例で、しもやけ病変が他の症状に先行して出現した.

C. Galván Casas: British Journal of Dermatology, 183, 71–77, 2020

体の方が手足よりも皮膚病変が出やすい

手足よりも体の方が皮膚病変が目立つ

COVID19の皮膚病変は、体(体幹)の方が、手足よりもが出やすいことが知られています。

高齢者や重症例に見られる皮膚症状

網状病変と皮膚壊死パターンは、高齢者や重症例に見られる

網状病変や皮膚壊死が起こるときは、すでに重症化していることが多いです。

それらの症例では、別の症状をきっかけにCOVID19の診断が既についていることが多いです。

網状病変・壊死性病変は比較的まれであり、主に高齢患者および重篤な疾患の患者に見られた.

C. Galván Casas: British Journal of Dermatology, 183, 71–77, 2020

COVID19の皮膚病変の最年少

生後2ヶ月の赤ちゃんの報告もある

新型コロナウィルス感染症の皮膚病変で、今まで報告があった最年少は生後2ヶ月の赤ちゃんでした。

お年寄りの方では、84歳までの報告がありますが、この年齢は報告とともにどんどん塗り替えられていくと思われます。

COVID19関連のじんましんが記載された30件(合計202人)の報告のうち、患者の年齢は、2ヶ月から84歳であった.

Algaadi SA:  Dermatol Ther. Sep 9:e14290, 2020

コロナウィルスは血管を傷める

COVID19は、血管を障害し、血管を閉塞させる

新型コロナウィルス感染症は、血管を障害し、血管を閉塞させることがあります。

皮膚病変は、これらの様々な血管の障害された傷跡を見ているのかもしれません。

COVID-19は、凝固・血管損傷・血管閉塞に関連している可能性がある.

C. Galván Casas: British Journal of Dermatology, 183, 71–77, 2020

コロナウィルスで血管が詰まる

  • 大きい血管が詰まると、脳梗塞・心筋梗塞
  • 小さい血管が詰まると、皮膚症状

コロナウィルスに感染し、重症化すると血管が詰まります。

大きい血管が詰まると、脳梗塞になったり、心筋梗塞になったり、足が腐ったり(壊死)します

小さい血管が詰まると、皮膚の症状が出ます

このような症状が見られたら、血液をさらさらにする治療を追加します。

コロナウィルスに感染し、重症化すると、血液がどろどろになりますが、血液検査では、意外と異常が見当たらないことが多いです。

コロナウィルスに感染し、重症化すると、太い血管と細い血管が詰まる.

Hadid T: Blood Rev. Oct 8:100761, 2020

他のウィルスも皮膚症状と関連

他のウィルスも、COVID19の皮膚症状と関係しているかもしれない

パルボウィルスと帯状疱疹ウィルスも、皮膚症状と関係しているかもしれないと言われています。

パルボウィルスは、COVID19の皮膚症状と関連があるかもしれない.

A. Mahe, JEADV 34, e241–e290, 2020

他の皮膚の病気も視野に入れる

  1. 赤い水ぶくれはウィルスが原因のことが多い
  2. じんましんは、寄生虫が原因のことが多い
  3. 粘膜のブツブツは、ウィルス性が多い
  4. 春夏は、ウィルス性が多い
  5. 秋冬は、細菌性が多い

以前から、皮膚の症状のパターンで、原因がある程度推定できる、という報告は出ていました。

いろいろな原因があるため、皮膚パターンだけではコロナウィルスを疑うことはできません。

ただ、『濃厚接触者である』という場合は、コロナウィルスの初期症状を疑った方が良いかもしれません。

発疹パターンと原因:

  • 紅斑性水疱パターンは主にウイルス感染、蕁麻疹パターンは寄生虫感染.
  • 斑状丘疹状パターンは、さまざまな病因にほぼ均等に分布.
  • 薬疹では色が薄暗くなる.
  • 粘膜疹は、ほとんどの場合、本質的に感染性であり、特にウイルス性.
  • ウイルス感染は春夏に多く、細菌感染は秋冬に多い.

Drago F: Contemporary infectious exanthems: an update. Future Microbiol 2017;12:171–193

 

まとめ:皮膚症状でコロナを疑う場合がある

コロナウィルス感染症の初期や軽症例では、特徴的な咳症状や発熱は見られません。

無症状でも、皮膚症状があれば、ソーシャルディスタンスを実施して、積極的なPCR検査の対象となり得ます。

濃厚接触者であればなおさらです。

1日でも早くコロナの感染が治まることを祈っています。

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